Arweave
目次
Arweave(アーウィーブ)は、データを半永久的(最低200年)に保存できる分散型ストレージネットワークです。2017年にロンドンで創業され、2018年にネットワークがローンチされました。
主な特徴
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分散型ストレージ
- Arweaveは、従来のクラウドストレージ(GoogleやAmazonなど)と異なり、中央集権的な管理者を持たず、世界中のノード(個人や企業)がネットワークに参加し、データを分散して保存します。
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永続的保存
- 一度データを保存すると、最低でも200年間は消失や改ざんのリスクなく保持される設計です。これにより、学術論文や報道資料など、長期保存が求められるデータの保管に適しています。
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低コスト・一括前払い
- データの保存料金は前払い制で、1GBあたり約7.3ドルで200年保存可能とされています。月額課金やランニングコストが不要な点が特徴です。
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高いセキュリティと可用性
- 独自の「Blockweave(ブロックウィーブ)」というブロックチェーン技術を採用。これにより、データが世界中の多数のノードに複製され、災害や障害にも強い堅牢な仕組みとなっています。
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Proof of Access(POA)
- 独自のコンセンサスアルゴリズム「Proof of Access」により、ノードは過去のデータへのアクセスを証明することで報酬を得ます。これがネットワークの維持とデータの永続的保存を支えています。
ネイティブトークン「AR」
- Arweaveネットワークでは「AR」という暗号資産(仮想通貨)が用いられます。データ保存の支払い、ノードへの報酬、トランザクション手数料などに利用されます。
代表的な利用例
- Permaweb(パーマウェブ):Arweave上に構築された分散型ウェブ。検閲や改ざんの心配なく、ウェブサイトやアプリケーション、デジタルアートなどを永続的に公開・保存できます。
他サービスとの違い
項目 | Arweave | Filecoin/Sia/Storj |
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保存期間 | 最低200年(実質永久) | 契約期間中のみ |
料金体系 | 一括前払い | サブスクリプション(月額等) |
コンセンサス | Proof of Access | Proof of Replication等 |
目的 | 永続的な保存 | 柔軟なストレージ貸借 |
まとめ
Arweaveは、ブロックチェーン技術を活用し、中央管理者を介さずにデータを超長期間・低コスト・高セキュリティで保存できる分散型ストレージネットワークです。データの永続性が求められる分野で注目されており、今後も利用拡大が期待されています。