リリースタイム
目次
コンプレッサーのリリースタイムは、信号がスレッショルドレベルを下回った後、ゲイン減衰が解除されるまでの時間を指します。これは、コンプレッサーの重要なパラメータの一つです。
リリースタイムの機能
-
圧縮効果の持続時間制御:信号がスレッショルドを下回った後、どれくらいの速さで元のレベルに戻るかを決定します。
-
サウンドキャラクターの形成:リリースタイムの設定により、音の余韻や減衰の特性が変化します。
リリースタイムの設定
-
短いリリースタイム:
-
素早く元のレベルに戻ります。
-
パーカッシブな音や短い音に適しています。
-
過度に短いと、歪みや「ポンピング」効果を生じる可能性があります。
-
-
長いリリースタイム:
-
ゆっくりと元のレベルに戻ります。
-
持続音や長い音に適しています。
-
過度に長いと、次の音にも影響を与え、不自然な圧縮感を生じる可能性があります。
-
リリースタイムの活用例
-
ドラムス:短めのリリースタイムで、パンチ感を維持しつつ、サステインをコントロール。
-
ボーカル:中程度のリリースタイムで、自然な抑揚を保ちながらレベルを均一化。
-
ベース:やや長めのリリースタイムで、低音の一貫性を保ちつつ、音の輪郭をシャープに。
-
全体のミックス:長めのリリースタイムで、全体的な音圧を上げつつ、ダイナミクスを保持。
リリースタイムは、アタックタイム、レシオ、スレッショルドなど他のパラメータと相互に作用するため、これらとのバランスを考慮しながら調整することが重要です。適切なリリースタイム設定は、自然で音楽的な圧縮効果を得るために不可欠です。