感情を最優先するとビート販売はどう変わるのか

目次
ビートメイカーは常に多くの意見にさらされている。仲間のプロデューサーからのコメント、アーティストからのフィードバック、SNSやビートストアの数字。いいねやリポスト、セールスの数を追いかけるのは簡単だ。でも、このノイズの中で一番忘れてはいけないのは「自分がどう感じているか」がすべてだということ。
配信数や売上よりも感情の方が大事
最新のビートセールスや再生数で自分の価値を測りたくなる。「あのプロデューサーが売れてるなら、自分も売れなきゃ」とか「みんなこのスタイルだから自分も作らないと」と思いがち。でも本当に大切なのは他人が何を期待してるかじゃなくて、自分がその音楽や活動にどう感じているか。
アーティストから称賛されたときやビートが売れたとき、一度自分に問いかけてみる。本当にワクワクしているか、何か違和感がないか。逆に売れなかったとき、落ち込むのか、それとも作品には満足しているのか。自分の感情を無視するとモチベーションが下がり、音楽作りが苦痛になってしまう。
外からの評価は予測できない
この業界は気まぐれだ。今日作ったビートがバズる日もあれば、全く反応がない日も来る。トレンドも世間の評価もすぐに移り変わる。他人からの承認ばかり追いかけていると、いつも不安定な気持ちになる。
だからこそ、自分の感覚を軸にする。自分が本当に好きなビートを作ったとき、売れても売れなくても自信が持てる。フィードバックを無視するという意味じゃなく、まずは自分の満足感を優先しよう。
「プロデューサー直感」を育てる
どうやって自分の感覚を信じていくのか。そのためには「プロデューサー直感」を育てること。休まず曲をアップしたり、流行についていったりしていると、自分が何を本当に楽しんでいたのか見失いやすい。
だからこう自問してみる。
- このビートをどう感じている?
- 好きで作っているのか、売りたいから作っているのか?
- 本当に自分が作りたい音楽はどんなものか?
ビートメイキング日記をつけてみるのもおすすめだ。セッションの後、何にインスパイアされたか、何にイラっとしたか、どんな瞬間に誇りを感じたかを書いていくと、だんだん自分にとって大事なものが見えてくる。
結論:感情を羅針盤に
ビートを売っていく道で外からの声に惑わされない。自分の価値や進む方向は、自分自身の中にしかない。自分の声を信じて、心から納得のいく音楽を作り続けよう。そうすれば、共鳴してくれるアーティストやファンと自然に出会える。
ビートをアップしたり売上を確認するときは、「自分の気持ちが一番大事」だと思い出す。自分に正直に、納得のいくクリエイションを続けていこう。その先にこそ豊かなビートメイカー人生がある。
心地いいものを作り続ければ、その波長に合う仲間が集まってくる。
著者について

Genx
1982年生まれ、日本人のビートメイカー・音楽プロデューサー。実験的なヒップホップビートを制作。国際的な環境で育ったため英語が話せる。趣味は筋トレ、アートワーク制作、ウェブサイトカスタマイズ、Web3。韓国が大好き。
ウェブサイト:genxrecords.xyz