ラップ録音用マイク選び完全ガイド。

目次
ラップ録音に使うマイクの選び方、重要なポイントを説明する。
指向性
指向性はマイクがどの方向の音を拾うかに関係する。カーディオイド型は正面の音だけ拾い、横や後ろのノイズを抑えるからラップに向いている。AKG C214やShure SM7B、Audio-Technica AT4053bなどが定番。
オムニ型(全指向性)は全部の方向から音を拾うため、ノイズや響きが増えがち。複数人で録る時以外はあまりおすすめできない。バイディレクショナル型は前後の音を拾うが、設置がシビアなのでラップ録音には一般的じゃない。
周波数特性
周波数特性は、どんな帯域の音を拾うかを表す。フラットな周波数特性を持つマイクはどの音域も均等に拾うから、加工しやすい。AKG Perception 220などはボーカル向けに設計されている。とはいえ、フラットだからといって必ず好きな音になるとは限らない。好みによって、低音や高音が強調される機種を選ぶ場合もある。
感度
感度は音圧にどれだけ反応するかを示す。高感度マイクは繊細な声をしっかり拾ってくれるが、声がでかいラッパーだと歪むこともある。自分の声量に合わせて選んだほうがいい。
ダイナミックか、コンデンサーか
ダイナミックマイクは丈夫で、でかい声にも強い。歪みづらいからラップの力強いボーカルに合う。Shure SM7BやElectro-Voice RE20は定番。
コンデンサーマイクは感度が高く、細かいニュアンスを拾う。静かな声、細かい表現重視のラッパーならこっち。AKG C214やRode NT1などが選ばれるが、でかい声だと歪むことがある。
予算
マイクは値段がピンキリ。高級モデルは数十万かかるが、安価でもしっかりした音を出せる機種がたくさんある。AT2020、AKG Perception 220、Rode NT1-Aなどはコスパが良いと評判。値段と音質は必ずしも比例しないので、セットや録音環境との組み合わせを重視したほうが効率的。
ポップフィルター・ショックマウント
ポップフィルターは「パ」「バ」などの破裂音が録音で「ボッ」となるのを防ぐ。ショックマウントはマイクスタンドや机の振動からマイクを守り、余計なノイズを減らしてくれる。多くのマイクで別売りか付属している。
まとめ
マイク選びで意識するのは指向性・周波数特性・感度・ダイナミックとコンデンサーの違い・予算・アクセサリー。自分の声・使い方・録音環境に合ったものを選べば、ラップ録音のクオリティも上がる。
著者について

Genx
1982年生まれ、日本人のビートメイカー・音楽プロデューサー。実験的なヒップホップビートを制作。国際的な環境で育ったため英語が話せる。趣味は筋トレ、アートワーク制作、ウェブサイトカスタマイズ、Web3。韓国が大好き。
ウェブサイト:genxrecords.xyz