ビートメイクにおける“適正音量”の決め方

目次
適切なビートの音量を決めるには、「ジャンル」「用途」「ダイナミクス」「配信先」の4つを意識することが基本。目安や方法も具体的に決まっている。
ラウドネスとは
音の大きさは、人間の聴こえ方に基づいて「LUFS(ラウドネス)」という単位で測定される。LUFSは配信やストリーミングで標準的に使われていて、同じLUFS数値ならほぼ同じ「大きさ」に聴こえる。
音量の目安と扱い方
- 市販曲の多くは-8~-5LUFSでマスタリングされているパターンが多いが、ジャンルや意図によって範囲は変わる。
- 配信サービスでは-14LUFS(Spotifyなど)が標準。でも実際はEDMやHipHopは-6~-8LUFSくらいでも違和感なし。
- キックやベースなど各パートは、VUメーターで基準値(例:キックは0VU、他は-3~-5VU)に合わせ、ピークは-9dBFS以下に収めると安心して後のマスタリングに進める。
- ミックス時点では、全体のLUFSが-6~-9LUFSに収まっていればOK。
決定手順・テクニック
- リファレンストラック(同系統のプロ作品)と聴き比べ、自作の音量や主張が似ていれば合格。
- メーター系プラグイン(LUFSメーター/VUメーターなど)で客観的な数値もチェック。
- 各パートの音量バランスをVUで調整、不要に爆音な素材は事前にゲイン下げて混ぜる。
- 最後はマスターで音割れ、過度な低域、LUFS目標値(-10~-13LUFSが妥当ライン)などを確認。
まとめ
音圧基準はジャンル・用途・配信ごとに調整しつつ、-10~-13LUFS程度を目安にしてリファレンストラック、メータープラグインを活用しながら決めれば失敗しづらい。
著者について

Genx
1982年生まれ、日本人のビートメイカー・音楽プロデューサー。実験的なヒップホップビートを制作。国際的な環境で育ったため英語が話せる。趣味は筋トレ、アートワーク制作、ウェブサイトカスタマイズ、Web3。韓国が大好き。
ウェブサイト:genxrecords.xyz