ビートメイクで「キンキン音」解消ガイド

ビートメイクで「キンキン音」解消ガイド

ビート作ってて「なんかキンキンして耳に刺さる…」ってこと、よくあるよね。下手したら曲全体がシャリシャリして安っぽく聴こえちゃう原因。ここでは、「キンキン音」の原因と具体的な消し方をわかりやすくまとめてみた。

音の発生源を突き止める

まずは「キンキン音」がどこから出てるのかチェック。

  • サンプルや録音音源そのものが高域キツめ
  • ハイハット・シンバル・スネアが暴れてる
  • 複数トラックの高域が重なりすぎ
  • プラグインやエフェクトの設定が強すぎる
  • マスタリング段階で高域を持ち上げすぎ

このへんを重点的に洗っていけば原因が見えてくる。

サンプルや録音自体がキンキン

  • できるだけ質の良いサンプル使うか、自分で録るならマイク&機材の設定を見直す
  • 無理ならEQで6kHz〜12kHzあたりを薄くカット、ハイシェルフも有効
  • 音質補正ソフトでリダクション処理もアリ(iZotope RXとか)

ハイハット・シンバルが目立ちすぎる

  • トラック単体で聴くと良くても全体で混ざるとキンキンしがち
  • ボリュームを下げるだけじゃなく、EQで高域を適度に抑える
  • オーバーヒートした高域はSaturatorでややつぶすと馴染みやすい
  • モノラル化 or サイド成分を下げるのも手

ミックス内で高域がぶつかってる

  • スペアナで8kHz〜16kHzが盛り上がってたら要注意
  • 各トラックのEQで高域を住み分けさせてバランス取る
  • ディエッサー(De-Esser)でサ行っぽい刺さるとこだけ削るとナチュラル

プラグインやエフェクトのせい

  • リバーブやディレイのハイパス/ローパス設定を見直す
  • エキサイター使いすぎ注意。全体のバランス崩れる原因
  • プラグインのプロセッシング順入れ替える or バイパスして検証

マスタリングでやりすぎない

  • “高域持ち上げればイイ音”は間違い。むしろ耳にキツくてリスナー離れやすい
  • リファレンス曲(プロの同ジャンル曲)と高域の量感を必ず比較
  • 最終段階で高域にディエッサー追加もアリ

ミックス・マスタリングのチェックポイント

  • モニタースピーカーや色んなデバイス(スマホ・車・安イヤホン)で必ずチェック
  • “耳が痛い”と思ったらそこでストップ、一度耳をリセット
  • プロのトラックと並べて聴くのが一番手っ取り早い判断基準

キンキン音は少しの工夫で消せる! EQ・ディエッサー・音源の選び方で十分コントロールできるんだから、無理に高域マシマシにしなくても大丈夫。聴きやすいビートのために自分の耳をフル活用しよう。

著者について

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Genx
1982年生まれ、日本人のビートメイカー・音楽プロデューサー。実験的なヒップホップビートを制作。国際的な環境で育ったため英語が話せる。趣味は筋トレ、アートワーク制作、ウェブサイトカスタマイズ、Web3。韓国が大好き。
ウェブサイト:genxrecords.xyz

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