マスタートラック超入門:ビートメイクの仕上げ方

マスタートラック超入門:ビートメイクの仕上げ方

マスタートラックとは

マスタートラックは、DAWで全トラックの音が集まる最終チャンネル。ここにミックス全体のエフェクトや最終調整をまとめてかける。EQやコンプレッサー、リミッターで音圧や音のバランスを決める場所。


マスタートラックの基本テク

  • ゲインステージング
    各トラックの音量バランスを最初に整える。全部大きすぎるとマスターで歪みやすくなるから、まずは余裕を持たせる。

  • EQ/周波数バランス
    ここで全体の余計な低域を削ったり、ちょっとだけ補正して音をクリアにする。極端にEQをいじるとミックス崩れるから控えめでいい。

  • コンプレッション
    全体のダイナミクス(音の強弱)をまとめる。僅かにかけてトラック全体に“まとまり”を追加する。やりすぎると平坦な音になる。

  • ステレオイメージ
    ステレオワイダーやパンで広がりを出す。ただしやりすぎは音がぼけるし、フェーズ問題も出やすい。

  • リミッティング
    最終的な音圧アップ&歪み防止。リミッターのスレッショルドを下げ過ぎない。目安は-0.1~-0.3dBで安全ラインをキープ。

  • リファレンストラックと比較
    プロ音源を並べて聴き比べると音圧やバランスの基準ができる。ミックス時は必ずチェックした方がいい。


プラットフォーム別の注意

配信・CDなどで音量基準が違う。ストリーミング(SpotifyやYouTube)は-14LUFS前後、CDはそれよりちょい上。目的に合わせてマスターを作り分けると事故が減る。


まとめ

マスタートラックの仕事は全体の“仕上がり”を左右する。やりすぎず、微調整しながら理想の音に近づけるのがコツ。初心者は、「少し物足りないかな?」くらいのマスターで十分。

著者について

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Genx
1982年生まれ、日本人のビートメイカー・音楽プロデューサー。実験的なヒップホップビートを制作。国際的な環境で育ったため英語が話せる。趣味は筋トレ、アートワーク制作、ウェブサイトカスタマイズ、Web3。韓国が大好き。
ウェブサイト:genxrecords.xyz

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