ビートメイカー向け:ディレイの使い方

目次
ディレイは音楽制作やサウンドデザインでよく使われるエフェクト。入力した音を一定時間遅らせてコピー(エコー)を作り出す仕組み。種類や使い方が多様なので、扱う際にいくつかのポイントがある。
基本パラメータ
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Time / Rate
遅れる時間を設定。ミリ秒単位または曲のテンポに同期して調整可能。 -
Feedback / Regen
繰り返しの回数を決める。 -
Mix / Wet-Dry
原音(ドライ)とディレイ音(ウェット)のバランスを調整。
使いどころ
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リズムとタイミング
ディレイを使ってリズムを複雑化させたり、曲に空間を作ったりできる。 -
空間の演出
30〜50ms程度の短いディレイを加えると音に広がりや奥行きを与えられる。 -
テクスチャの生成
フィードバックを高めに設定すると層の重なった質感が生まれ、アンビエントやサウンドスケープに役立つ。 -
音楽的な強調
ギターソロやボーカルのフレーズなど、強調したい要素にディレイを加える使い方もある。
応用テクニック
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Ping Pong Delay
ステレオの左右チャンネルを行き来するディレイ。 -
Slapback Delay
ごく短い時間でフィードバックが少ないディレイ。ロックやカントリーでよく使われる。 -
Tape Delay
アナログテープの特性を模したディレイ。自然で暖かみのある質感になる。
注意点
- ディレイを多用しすぎるとミックスが濁りやすい。リピートやフィードバックの数には要注意。
- 原音とのバランスが崩れると音が混線した印象になるのでコントロールが大事。
ディレイは基本から応用まで幅広く使えるエフェクト。目的やジャンルに合わせて創造的に取り入れると効果的。
著者について

Genx
1982年生まれ、日本人のビートメイカー・音楽プロデューサー。実験的なヒップホップビートを制作。国際的な環境で育ったため英語が話せる。趣味は筋トレ、アートワーク制作、ウェブサイトカスタマイズ、Web3。韓国が大好き。
ウェブサイト:genxrecords.xyz