ビートメイカーのためのリミッターとマキシマイザーの使い方

ビートメイカーのためのリミッターとマキシマイザーの使い方

ビートメイカーにとって、リミッターやマキシマイザーは欠かせないツール。どちらも音量のダイナミクス(強弱の幅)をコントロールするために使われる。

リミッター

リミッターは、設定したしきい値(スレッショルド)を超えた信号に対して強いコンプレッションをかけるエフェクト。目的はピークを抑えてクリッピング(音割れ)を防ぐこと

基本的な使い方

  1. Threshold(スレッショルド): リミッターが効き始める音量の基準。
  2. Ratio(レシオ): しきい値を超えた音をどれくらい圧縮するか。リミッターでは 10:1 や 20:1 といった極端に高い比率がよく使われる。
  3. Attack / Release: アタックはどれくらい早く効き始めるか、リリースはどれくらいで効き終わるか。リミッターによっては固定されていることも多い。

よく使う場面

  • 最終段のマスターバスに挿して曲全体のピークをコントロールするとき
  • ボーカルやキックなどのトラックに使って、一時的なピークを抑えるとき

マキシマイザー

マキシマイザーは、リミッターをさらにラウドネス(聴感上の音量)に特化させたツール。
曲を「できるだけ大きく聴かせる」ために使うけど、その分ダイナミクスが犠牲になることもある。

基本的な使い方

  • 多くの場合、ミックスやマスタリングの最後に使う
  • 音を大きくしすぎると平坦で迫力のないサウンドになるので注意が必要

まとめ

リミッターはピークを守るための“保険”、マキシマイザーは音を“前に出す”ための武器。両方を正しく使い分ければ、プロっぽい仕上がりになるけど、やりすぎると音質が劣化する。常に耳で判断して、その曲に合ったバランスを探すのが大事。

著者について

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Genx
1982年生まれ、日本人のビートメイカー・音楽プロデューサー。実験的なヒップホップビートを制作。国際的な環境で育ったため英語が話せる。趣味は筋トレ、アートワーク制作、ウェブサイトカスタマイズ、Web3。韓国が大好き。
ウェブサイト:genxrecords.xyz

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