Sunoで作った曲をUdioで再構築する

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近年、AI技術の進歩によって音楽制作の分野にも革新的な手法が登場してきた。そのひとつが、複数のAIを組み合わせてまったく新しい曲を生み出す試みだ。
AIリミックスを超えた音楽制作
従来のリミックスでは、元曲の特徴を残したまま新しいアレンジを加えるのが一般的だった。だがこの方法は従来にないアプローチをとる。AIが元曲の一部だけを利用し、もうひとつのAIが残りを生成するという流れだ。
具体的には、まずSunoというAIで曲を作り、そのイントロ部分を切り出してUdioに渡す。Udioがそこから続きを生成する。さらに、Udioが作った部分をSunoのイントロから省き、Udioに新しいイントロを考えさせる。最後にアウトロを加えて、一曲まるごと完成させる。
原曲の痕跡を越えた新しい創造性
この手法で生まれた曲はリミックスと呼べなくはないが、加工が深くなるほどリミックスの枠を越えてまったく別の曲として認識されるようになる。原曲の雰囲気や和声進行は残るかもしれないが、メロディやアレンジは大きく変わってしまう。こうして複数のAIを掛け合わせることで、人間の発想を超える新しい音楽が立ち上がってくる。
AIと人間の協働が切り開く音楽の地平
もちろんAIによる音楽制作が人間の創造性を完全に置き換えるわけではない。むしろAIが生み出した発想を人間のアーティストが洗練させ、感情を吹き込むことで、これまでに存在しなかった表現が形になる。AIと人間の協力によって音楽の新しい可能性が開かれていく流れが見えてきた。
AIを使った音楽制作はまだ始まったばかりだ。これからAIと人間の創造がどのように融合し進化していくのか、大きな期待が寄せられている。
著者について

Genx
1982年生まれ、日本人のビートメイカー・音楽プロデューサー。実験的なヒップホップビートを制作。国際的な環境で育ったため英語が話せる。趣味は筋トレ、アートワーク制作、ウェブサイトカスタマイズ、Web3。韓国が大好き。
ウェブサイト:genxrecords.xyz