Suno AIのBPMの不安定さ

目次
Suno AIはクリエイティブな楽曲生成で人気だけど、よく言われる不満のひとつがテンポ(BPM)の不安定さ。曲のビートが一定じゃなくて揺れることがある。
ユーザーやプロデューサーの声
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BPMが安定しない: Sunoで作った曲は、最初はあるBPMで始まっても、途中で少しずつズレたり、場合によっては数BPM変わったりする。特に曲を延長したりセグメントをつなげたりすると目立つ。
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DJやトラックメイキングで不便: BPMが揺れると、他の曲とビートマッチさせにくいし、セットに組み込みづらい。
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プロンプトでBPM指定: 「BPM 120」みたいに明示すると精度は少し上がるけど、ジャンルや編曲次第で完全固定は難しい。
技術的な理由
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AI生成と人間の制作の違い: DAWが固定のテンポグリッドで動くのに対して、Sunoは「創造的解釈」をするから微妙にテンポが揺れる。表現として意図的に揺らいでることもあれば、単純にモデルの限界でもある。
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セグメントのつなぎ目: 曲を延長すると「継ぎ足し処理」が入るんだけど、その境目でテンポのズレが発生しやすい。
テンポを安定させるコツ
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BPMをはっきり指定: 「BPM 120」とか「Tempo at 120bpm」などをプロンプト内に書くと多少マシ。v3.5以降は精度アップしてるけど、ジャンルによっては揺らぐ。
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ジャンル選び: EDMやテクノみたいなダンス系は比較的安定、バラードや生演奏風は揺らぎやすい。
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オーディオアップロード: 手持ち音源をアップすれば、そのBPMに近いテンポで生成されやすい。
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あとから編集: DAW(AbletonやFLなど)に取り込んでテンポマッピングすれば、しっかり固定できる。
限界と現状
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細かいコントロールはまだ不可: 2025年7月時点では、完全なテンポロック機能は実装されていない。タイムシグネチャ(拍子)も含めて、精密な制御はまだ無理。
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プロンプトの言葉選び: 「allegro」とか「adagio」みたいな音楽用語を入れると、逆に曲調そのものが変わることがある。
要点まとめ表
観点 | 現象 | 対策 |
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テンポの揺れ | 特に曲の継ぎ目や長尺化でBPMがズレる | DAWで修正、BPMを明示 |
BPM指定の効果 | ある程度効くけど完全固定はしない | プロンプトで直接書く |
ジャンルの影響 | ダンス系は安定、バラードは不安定 | 安定ジャンルを選ぶ |
オーディオ参照 | サンプル曲に近いテンポになる | 参考音源をアップ |
UdioとSunoの比較(BPM安定性)
最近のUdioは「BPMを維持する性能」が大きく改善されてる。指定したBPMが曲全体でほぼ乱れず続くから、SunoよりもDJや制作者に向いてるって声が多い。
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微小な揺らぎ: 人間らしいノリ程度の揺れはあるけど、基本は安定。
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ベストプラクティス: 数学的に完全固定したいなら、結局DAWでの編集推奨。ただしAI音楽生成の中では、今のUdioが一番安定してる。
結論
Sunoはクリエイティブさの反面、BPMは揺れやすい。プロンプトで指定すれば多少マシだけど完全ロックはできない。安定したテンポが必須なら、ジャンル選びやオーディオ参照を活用しつつ、最終的にはDAWでの後処理が必要。
著者について

Genx
1982年生まれ、日本人のビートメイカー・音楽プロデューサー。実験的なヒップホップビートを制作。国際的な環境で育ったため英語が話せる。趣味は筋トレ、アートワーク制作、ウェブサイトカスタマイズ、Web3。韓国が大好き。
ウェブサイト:genxrecords.xyz