ビートメイキングのアートと科学:完全ガイド

目次
音楽は時代によって進化してきた。いつの時代にも新しいジャンルやスタイル、テクニックが生まれる。その中で、デジタル時代に人気が高まったもののひとつがビートメイキング。ビートメイキングは、独自のビートやインスト(伴奏トラック)を作るクリエイティブな作業。ヒップホップ、R&B、エレクトロニック・ダンス・ミュージックの世界でよく使われる。この記事では、ビートメイキングの歴史、使われる機材やテクニック、始め方について紹介。
1. ビートメイキングの起源
ビートメイキングのルーツは70年代末から80年代初頭のヒップホップ。DJ Kool Herc、Afrika Bambaataa、Grandmaster Flashみたいなパイオニアたちが、ドラムマシンやターンテーブル、サンプラーを駆使して新しいビートや音を作り出してた。当時はファンクやソウルのレコードから“ブレイク”部分をサンプリングし、ループさせてダンスの土台を作った。ここから現代のビートメイキングが始まった。
2. ビートメイキングとは
ビートメイキングとは、自分だけのオリジナルのビートやインストを作ること。ドラム、パーカッション、メロディ楽器、効果音など複数の要素を並べたり組み合わせて、独自の音楽に仕上げる作業を指す。ビートメイカー、プロデューサー、コンポーザーなどと呼ばれる人がこのクリエイティブを担う。
3. 使われる道具
- DAW(作曲ソフト):FL Studio、Ableton Live、Logic Proなど。ほぼ必須。
- ドラムマシン:TR-808やTR-909、AKAI MPCシリーズが定番。電子音のリズムを作る機械。
- サンプラー:音の断片(サンプル)を録音、加工、再生できる機材やソフト。楽器や声など何でも使える。
- MIDIコントローラー:打ち込みや演奏を直感的にするためのデバイス。キーボード型やパッド型あり。
- シンセサイザー:多様な音やテクスチャを作れる電子楽器。
4. 主なテクニック
- サンプリング:既存の音源や録音から音の一部を抜き出し、新たなトラックの素材に使う。ヒップホップやエレクトロニカで定番の手法。
- サウンドデザイン:シンセやエフェクトで、オリジナルの音を構築する遊び。
- ドラムプログラミング:リズムパターンを細かく作り込む作業。グルーヴやタイミングで楽曲全体のノリが変わる。
- アレンジ・シーケンス:ビート内のパートや展開を構成し、曲全体の流れを作る。
- ミックス・マスタリング:仕上げ。各音のバランスを取ったり、全体を聴きやすくまとめる。
5. 始め方
- まずは自分に合ったツールや機材を選ぶ。
- ドラムの打ち込み、サンプリング、音作りなど基本から覚える。
- 毎日コツコツ、自分なりに色々試す。
- 出来たビートを人に聴いてもらってフィードバックをもらう。
- 他のビートメイカーやミュージシャンと繋がって交流したり、一緒に作る。
最後に
ビートメイキングは常に進化し続けるアート。新しい表現や手法が絶えず出てくるから、遊び心を忘れず気軽にチャレンジしてみてほしい。自分だけの音を追求するのが何より楽しい。
著者について

Genx
1982年生まれ、日本人のビートメイカー・音楽プロデューサー。実験的なヒップホップビートを制作。国際的な環境で育ったため英語が話せる。趣味は筋トレ、アートワーク制作、ウェブサイトカスタマイズ、Web3。韓国が大好き。
ウェブサイト:genxrecords.xyz