自分のビートにしか出せないもの

自分のビートにしか出せないもの

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AIの音楽ツール、最近いじるの楽しい。アイデアを投げると、魔法みたいにトラックが出来上がる。でもその熱が冷めると、結局いつものセットアップに戻ってKoalaとかAbleton Note開いて手作業でビート作る。正直、自分で作ったAI無しのビートの方がめっちゃ好き。

なぜ?

全部の音が自分のものだから。タイミングがちょっとズレてたり、ハイハットの入り方が微妙でも、それがリアル。変なサンプルを使ったり、気まぐれでショートカット入れたりするのも楽しくて、「これが自分だ」って音で言える感覚がある。

AI生成の曲には何か足りない。クールだし新しいアイデアも出るけど、背景のストーリーが無い。夜中にメロディに悩んだり、何週間もミックスで詰まったり、そういう苦労やぐちゃぐちゃした部分が自分には面白い。

あと、シェアも違う。自分の曲をBandcampとかに上げると、マジで自分自身を出してる感じになる。もらうフィードバックも全然価値が違う。誰かが狙ったものをちゃんと受け取ってくれたり、ピンと来なかったとしてもノってくれたりすると、それってアルゴリズムには絶対再現できない感覚。

結局、AIは面白いツールだけど、ゼロから作る時に感じる高揚感は代替できない。自作のビートには自分の汗が染みてる。それが全て。

著者について

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Genx
1982年生まれ、日本人のビートメイカー・音楽プロデューサー。実験的なヒップホップビートを制作。国際的な環境で育ったため英語が話せる。趣味は筋トレ、アートワーク制作、ウェブサイトカスタマイズ、Web3。韓国が大好き。
ウェブサイト:genxrecords.xyz

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