何に関してラップするべき?

何に関してラップするべき?

新人ラッパーがよく自分に問いかけるテーマのひとつが
「ラップでは何を歌えばいいんだろう?」という問い。
これは曲の方向性や中身を決定づける、大きなカギになる。

ここでは、ラップをするときに題材として考えられるポイントをまとめてみる。


1. 自分自身の経験

インスピレーションを探すなら、まずは自分の人生から。
自分の体験をもとにしたリリックは、他にはないリアリティと個性を生む。

つらい環境で育ったこと、困難を越えたこと、達成感を味わったこと――
そうした物語が音楽に厚みを与える。


2. 時事問題や社会的テーマ

ラップは昔から社会の声を代弁するツールでもあった。

人種差別、経済格差、環境問題など、気になるテーマをリリックに込めてみる。
社会的な問題を扱うことで、音楽を通じた対話や行動のきっかけを作り出せる。


3. 自分の情熱や趣味

スポーツ、ゲーム、ファッション、アート…
自分が好きなものを題材にするのもアリ。

好きなものをラップにすれば、自分らしさが前面に出てユニークな作品になる。


4. 感情

ラップの強さは感情表現にもある。

愛、怒り、喜び、悲しみ…
その瞬間の気持ちを言葉に落とせば、リスナーの心に直撃する。

感情を正直に表現するほど、リリックはリアルで力強くなる。


5. メッセージ

ラッパーはメッセージを届ける存在でもある。

希望、鼓舞、自分の価値観――
聴き手に何を伝えたいのかを意識すると、曲がより深く響く。

明確なメッセージをもつことで、音楽は重みを増し、影響力を広げる。


6. コラボレーション

誰かと組むことで、新しい刺激やアイデアが生まれる。

ラッパー同士、ビートメイカー、ソングライターとコラボすれば、
自分ひとりでは思いつかない表現に出会える。

コラボは成長やスタイルの確立にもつながる。


7. 独自の視点

背景、文化、経験――
それぞれが独自の視点を形づくる。

その「自分にしかない視点」こそ最大の武器。
ルーツや個性を大切にすれば、他にはないラップが生まれる。


まとめ

ラップの題材は無限にある。

経験、社会問題、情熱、感情、メッセージ――
どれもリリックの種になる。

「これを歌うべき」という正解はなく、一番大事なのは自分に正直であること

実験的に音やスタイルを試し、自分にしかできない表現を探し続けよう。

偉大なラップは一夜にして生まれない。
練習と努力、挑戦を積み重ねることで、世界に届く音楽を作り出せる。

著者について

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Genx
1982年生まれ、日本人のビートメイカー・音楽プロデューサー。実験的なヒップホップビートを制作。国際的な環境で育ったため英語が話せる。趣味は筋トレ、アートワーク制作、ウェブサイトカスタマイズ、Web3。韓国が大好き。
ウェブサイト:genxrecords.xyz

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