貨幣制度を理解する

長期的に預金にはインフレリスクがある

現金はリクイディティ流動性)が高い資産ですが、インフレに弱いという特徴を持っています。

金本位制が崩壊した後の世界でも解説していますが、金本位制が崩壊してからは金の保有量を超えて紙幣が刷られるようになりました。

紙幣の供給量だけが増え、紙幣が一人歩きしてしまっているのです。実体経済より圧倒的に多いお金はどこに行くかというと、金融の世界で投機マネーとなるのです。

実際の金の保有量よりも圧倒的に多い紙幣は供給量が増える分だけ価値が目減りしていきます。このように、現金の価値(購買力)が下がることをインフレと言います。

問題は中央銀行にはもう歯止めが効かないことです。お金がいくらでも出る蛇口を手に入れた中央銀行は、借金を返すキャッシュがなかったら、その分紙幣が刷られて、返済されていきます。そんなことしていたら、長期的には現金への信頼が薄れていき、現金が単なる紙切れになる日は時間の問題になります。

つまり、投資しないことにもリスクは存在するでも解説しているように、預金は日本円に投資しているのと同意義ですし、預金している間にも供給量が勝手に増やされて、現金がインフレしていくリスクがあるのです。

銀行に預けて得られる金利よりも、現金自体の価値が目減りするインフレのスピードが早いため、長期的に預金は負けるべくして負けるものなのです。

ですから、貯金を「長期的に価値を保存しておく手段」として考えていると、いつか負ける日が来ます。そのため、貯金するなら「いまは流動性のある、キャッシュというポジションを持っている」と考えた方が良いかも知れません。

そうすれば、本当に必要なときに必要なところに現金を出動させることができますし、せっかく貯めた価値をいつか無に返される可能性が減ります。

いずれにせよ、インフレに負けない投資先を探すためにも日々勉強することは大切なことですし、そもそも投資をするためのフィナンシャル・リテラシーを付けていく努力を重ねていくことが必要です。