BitSharesにはProto-DAC(Proto-chainとも言う)と言って、BitSharesのインフラを使って独自のDACを発足させることができます。つまり、BitSharesクローンの仮想通貨を作ることができるのです。

IPO、Presales、クラウドファンディングなどを通して資金調達する場合にはブロックチェーンは使わないので、プロジェクトは純粋に信用に基づいて行われます。

ですから、資金調達が完了した時点で全ての資金は開発者のポケットに入るため、資金の管理方法はcentralized(中央集権化)になってしまいます。やろうと思えばプロジェクトの開発者側は出資金を持って逃げ出すこともできます。

また、逃げ出さなかったとしても、調達できた資金では足りなくなり、当初の予定が狂ってプロジェクトが頓挫してしまうことも考えられます。

さらに、出資者側はプロジェクトが始動するまで首を長くして待たなければなりませんし、投資した資金には全く流動性がないので、プロジェクトが動き出すまでは資金は塩漬けという形になってしまいます。

さらにさらに、出資者側と開発者側に「貸し借り」の関係ができてしまうと、どこかの国の何らかの法律に触れてしまう可能性がありますし、株式(証券)として販売すればSECなどの団体が権限を振りかざしてプロジェクトを強制的に止めてしまうことも考えられます。

こう考えると、どんな素晴らしいプロジェクトでもICO、Presales、クラウドファンディングで資金調達してしまうと、プロジェクトが外部の要因によって急に潰されてしまうことが懸念されます。

しかし、BitSharesのProto-DACを使って資金調達すれば、これらの問題は全て解決してしまいます。

Proto-DACでは資金調達をブロックチェーン上で行うので、開発者側が資金を持って逃げ出すということはそもそもできません。

BitSharesではwitnessを雇う形でブロックチェーンを保つので、ブロックチェーンを保つ人間にはtoken(トークン)という形で給料が入ります。

プロジェクトへの出資者は投票を通してwitnessになり、ブロックチェーンを保つという仕事を通して、tokenを稼いでいくことができます。これは、アルトコインで言うマイニングと同意義と考えてもらえば分かりやすいと思います。

Tokenの支払いは仕事をした時間に応じて支払われるようになっているので、仕組みとして長期的に持続可能です。

クラウドファンディングやICOなどのように、一回限りのオークションでなるべく多くのtokenを販売し、一回のセールでできるだけ多くの資金を集めなくてはいけないというプレッシャーがありません。

ICOで売ってしまうと仮想通貨の価値がわからない状態で大衆に販売することになるので、どうしても仮想通貨の価値が曖昧だったり、思ったより低い価格でしかコインが売れないといったことが考えられます。

しかし、BitSharesクローンを作れば、給料を支払うという形で時間をかけながら資金調達することが可能になります。

プロジェクト自体に価値があると人が信じている限りtokenに価値が生まれ、時間をかけてプロジェクトを育てることで大衆にプロジェクトの有用性を証明でき、発行されるtoken一枚当たりの価値を高めていくことができます。

そして、tokenという特性上、交換可能になるため、発行されたtokenを取引所に上場させれば、取引市場を作り出すことができ、tokenに流動性が生まれます。

開発者側も自分達が自らwitnessになり、tokenを稼ぎ、取引所でtokenを売って、プロジェクトを進めるための資金にしていけば、途中で資金が足りなくなってプロジェクトが頓挫するということには陥りません。

また、Proto-DACではBitSharesのDACと同じように投票を通してwitnessをいつでも変更することができるので、誰か一人に絶対的な権力を持たせないようにすることが可能です。

したがって、Proto-DACを使えば、開発者側に全ての権力を与えずに、開発者のビジョンを皆で実現すべく、DACとしてビジネスを自動的に回していくことができるのです。

ブロックチェーンを採用することで、いままでに考えられないほどにセキュアな方法でプロジェクトに出資でき、出資者はクラウドファンディングのようにカウンターパーティ・リスクに怯えながら投資する必要はなくなります。

今後は純粋に「プロジェクトに将来性があるのかどうか」だけを考えながら投資を行うことができるようになります。

Proto-DACが広まれば、ブロックチェーンを使わない怪しいICO、Presales、やクラウドファンディングに騙されることはなくなり、出資者の泣き寝入りに終止符を打つことができるのです。