販売トラックにフェードインやアウトは入れないようにしましょう。(試聴用トラックの話ではなく、販売している方のトラックの話です)
なぜなら、アーティストがボーカルを追加する前にトラックにフェードアウトを先に入れてしまうと、ミックスが上手くいかなくなるからです。
トラックにフェードアウトがあることで、マキシマイザーを差し込んでも音圧が綺麗に上がらなくなったり、全体にコンプレッサーをかけたりしたときに、フェードアウト部分が不自然に聞こえるようになります。
また、フェードアウトがトラックにあらかじめ組み込まれていると後から調整できなくなるので、マスタリングが大変になります。つまり、ボーカルを足した後、「トラックのフェードアウトのタイミングをもう少し遅らせれば良かった」と思ったとしても、あとから直すことができなくなるので、トラックのミックスダウンからやり直したりしなければならなくなります。とにかく面倒臭い作業が後からやってくるようになります。
破壊編集ではなく、非破壊編集をすることが大切
基本的にフェードアウトはハードコーディング(破壊編集)として入れると後から編集できなくなるので、スマートではありませんし、やりません。
フェードアウトはDAW側でVolumeのオートメーションを書き込んでいくと非破壊編集となり、後から簡単に編集ができるのでやり方としてはスマートなのです。ですから、フェードアウトをするときはオートメーションを使ってコントロールすることが大切です。
まとめ
トラックにフェードアウトを入れるときは非破壊編集を用いること。そして、トラックにフェードアウトを入れるタイミングとしては「マスタリング時の最後の最後」ということを覚えておきましょう。
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